薬物乱用頭痛、慢性片頭痛。

※「薬物乱用」は、麻薬の乱用を思わせる為、日本頭痛学会では「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」と併記するようになっているようです。

慢性片頭痛とは、月に2~3回程度だった片頭痛が月の半分以上、慢性的に起こるようになる片頭痛のこと。

通常、片頭痛は、毎日起こりません。

慢性片頭痛とは

片頭痛で悩む3人に1人は、このように陥ってしまうようです。

それが緊張型頭痛のように毎日のように頭痛が起き、そして痛みも強い。

片頭痛意外の頭痛を合わせ持ちます。

ですが、片頭痛と緊張型頭痛の混合タイプという訳でもありません。

片頭痛による強い痛みの不安から痛み止めを多用する事で脳を変化させてしまうと考えられています。

薬は両刃の剣で、利用方法を間違うと体を悪くします。

以下は、片頭痛について書かれている本にあった体験談です。

短文化する為、一部省略しています。

慢性片頭痛へ推移

Aさんは、42歳女性。

数年前から自分のカレンダー型手帳に頭痛の印を記帳。

これまでの経験だと月に1~2回がしか起きなかった片頭痛がほぼ毎日起きるように。

月に頭痛がない日は7日だけ。

Aさんが初めて頭痛を感じたのは、小学校6年生。

母親も頭痛持ち、遺伝と思い受け入れていました。

その頭痛が変化したのは、短大卒業後に企業に就職した後。

学生時には、なかった緊張感と責任感でプレッシャーによるものだと思われます。

そして、ある朝の寝起きに頭痛を久しぶりに感じ、これまでと同じように薬を1錠飲みました。

ですが、 

「もし、会社でまた痛くなったらどうしよう?」

と不安から、もう1錠飲むことに。

それから

「頭痛で仕事の効率が落ちるのを周りに知られたくない」

「弱い自分を同僚に見せたくない」

という思いから、症状が出る前か、もしくは予防として薬を多用することになりました。

しばらくは仕事中の頭痛は気にならなくなりました。

間違った対処法と薄々感じつつ。。。

それから半年後、朝の頭痛は月に7~8回と増えましたが、薬の効果も弱化しました。

困った彼女は、薬局へ行き、別の薬を購入しました。

Aさんは、飲んでいる薬の鎮痛効果がなくなると、また別の市販薬に頼り始めました。

その後結婚し、子供ができた26歳の頃、今までにない激しい頭痛に悩まされるようになりました。

そして、病院へ行きMRI検査は異常なし。

「この頭痛とは一生付き合っていくしかない」、と思うようになりました。

・・・・・・・

片頭痛が悪化した慢性片頭痛は、決められた用量、用法を守らず、自分の判断で薬を服用し、それを長期間続けてしまい、慢性化するケースが多いようです。

片頭痛の薬による効果。

私たちの身体は、頭痛などで痛みが起きた時に、その痛みを抑える物質が出るようになっています。

脳内には中脳や扁桃体がセロトニンやエンケファリンなどの脳内物質を分泌させ痛みを調節しています。

この物質と、血管の炎症を抑える鎮痛薬の相乗効果により片頭痛は抑えられます。

鎮痛薬は利用することで強制的に痛みを抑えますが、本来、痛みを調節する脳がその役割をしなくてもよいと勘違いさせ、次第に痛みを抑える物質を出なくなります。

すると、わずかな刺激でも頭が痛いと感じるようになってしまいます。

負の連鎖

鎮痛薬の飲み過ぎ→脳の鎮痛調節機能低下→痛みが過剰に敏感になる。→鎮痛薬を飲む。

という負の連鎖が生じます。

そして、薬による鎮痛効果だけでは、足りなくなってくる事があるようです。

トリプタンの過剰摂取。

片頭痛治療にトリプタンがあります。

ですが、それの過剰摂取は、片頭痛の受け皿(レセプター)に混乱が生じさせる事があるようです。

片頭痛は三叉神経から過剰に放出されたCGRPが脳血管のレセプター(受容器)に作用し、血管拡張・炎症を起こすと言われています。

※CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)

そこでトリプタンを摂取する事で、三叉神経からの過剰なCGRPの放出を抑え、片頭痛を起きにくくさせます。

ですが、CGRPの放出が過剰でもない時(片頭痛ではない時)にトリプタンを摂り過ぎると、CGRPが通常以下に低下し、脳血管のCGRP受容体は、自ら受容体の数を増やすことにでCGRP低下状態に対応しようとします。

その結果、増えたCGRP受容体によって、三叉神経からのちょっとしたCGRPの放出にも過剰に反応し、頭痛の頻度が高まるというものです。

副作用の少ない片頭痛治療薬(エムガルディ)

トリプタンより、副作用が少ない治療薬が開発されました。

忙しくて「整体を受ける時間がもったいない」という方もおられると思いますの載せておきます。

エムガルディは、病院で受けれる新しい片頭痛の為の予防接種です。

予防接種なので、定期的(毎月1回)に受ける必要があります。

保険適用ですが、高額です。

料金は、保険3割負担の支払いで、毎月1万~1五千円、初月は2万~3万と高額のようです。

参考:外部サイト(CGRPと片頭痛)

参考:外部サイト(片頭痛の新薬)

インターネットで検索すると沖縄で摂取できる病院もありました。

さむら脳神経クリニック。(沖縄宜野湾市)

ただし、摂取を受ける為には条件があります。

エムガルディ予防接種の条件はコチラ(外部サイト)

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