セロトニンとは
セロトニンとは、別名「幸せホルモン」とも呼ばれる、脳内の神経伝達物質です。
精神状態を安定させ、気分を穏やかに保つ働きがあり、人間が感じる幸せや喜び、集中力などに深く関わっています。
また、睡眠や食欲の調整にも関与しており、不足するとイライラや不安、うつ病などの症状を引き起こすこともあります。
セロトニンの主な役割:
- 精神状態の安定:ノルアドレナリンやドーパミンの活動を調節し、精神を落ち着かせる働きがあります。
- 気分転換:幸福感や喜びを促すため、別名「幸せホルモン」と呼ばれます。
- 睡眠の調整:睡眠ホルモンであるメラトニンの原料となるため、睡眠の質にも影響を与えます。
- 食欲の抑制:食欲をコントロールし、摂食行動を調整する働きがあります。
- 自律神経のバランス:ストレスや緊張を緩和し、自律神経のバランスを整える働きがあります。
セロトニンを増やすには:
- 日光浴:日光を浴びると、セロトニンの分泌が促されます。
- 運動:特にリズミカルな有酸素運動が効果的です。
- 食事:トリプトファン(セロトニンの原料)を多く含む食品(大豆製品、乳製品、赤身の魚など)を摂取することが大切です。
- 睡眠:十分な睡眠を確保することも重要です。
- リラックス:ストレスを軽減し、リラックスできる時間を確保することも大切です。
セロトニンが不足すると:
- イライラや不安
- うつ病や不安障害
- 不眠
- 食欲不振
- 集中力の低下
- 意欲の低下
これらの症状がみられる場合は、セロトニン不足が考えられます。セロトニンを増やすための生活習慣を心がけ、必要であれば医師の相談も検討しましょう。
脳のセロトニンは、気分や睡眠、食欲などの調節に影響を与えます。
セロトニンは、主に脳幹の縫線核で合成され、また腸内でも大量に生成されます。脳のセロトニンは、気分や睡眠、食欲などの調節に影響を与えます。
セロトニンを分泌する主な部位:
- 脳:脳幹の縫線核。
- 腸:消化管粘膜、特に小腸.
詳細:
- 脳:縫線核は、大脳皮質、辺縁系、視床下部、脳幹、脊髄などにセロトニン神経を投射しており、広範囲な神経伝達に関与しています.
- 腸:消化管のセロトニンは、腸のぜん動運動を促したり、血流に乗って全身をめぐったりすることで、便通改善や骨形成などに関与しています.
その他:
- セロトニンは、神経伝達物質として、脳と腸で重要な役割を果たしています.
- 脳内セロトニンの生成には、トリプトファンというアミノ酸が必要です.
- 腸内では、セロトニンの生成に必要なトリプトファンも生成され、脳へ送られます.
- 脳と腸は、互いに情報を伝達し合い、影響を及ぼし合う関係にあるため、「脳腸相関」と呼ばれています.