筋連結とは?
役割の異なる筋肉を覆っている筋膜のつながりのことを言います。
その筋連結は、複合した動きをサポートするためにあります。
一般的に筋肉の役割を説明する際、この筋肉は屈曲筋、伸展筋という説明だけされます。
例えば、膝を曲げる筋肉の説明を例にとります。
膝を曲げるためには、 ハムストリングス(以下ハムスト筋)という筋肉が収縮します。
ハムスト筋は、下図のように骨盤の坐骨部分と大腿骨や下腿の上部を結ぶ筋肉です。
そして、ハムストが収縮することで下図側面1から側面2のようになり関節が動き膝が曲がります。
膝を曲げる筋肉は、何かという質問があれば、その答えはハムストリングスと言われます。
ですが、実際に膝を曲げるには、このハムストだけが働くわけではないのです。
このハムスト筋の動きを助けるために他の筋肉の筋膜を利用しています。
また、筋膜や隣接する筋膜の働きだけではなく、筋膜のつながりも利用しています。
それは、筋連結やアナトミートレインといった筋膜のつながりです。
筋連結とアナトミートレインの違いは
筋連結は、隣接する筋膜のつながりで違う作用も含むもの。
アナトミートレインは、作用が同じである筋膜(筋連結)のつながり。
を言います。
アナトミートレインは、いくつか確認されていますが、全部書くと説明がながくなるので簡単に説明します。
頭蓋骨を歪める原因でも少し書きましたので、引用します。
代表的なアナトミートレインにSBL(スーパーフィシャル・バック・ライン)があります。
SBLの作用は、
・直立姿勢を保つこと
・前屈位を防ぐこと
SBLのアナトミートレインは、
足底筋膜⇔ハムストリングス⇔仙結節靭帯⇔仙骨筋膜⇔脊柱起立筋の一部(腸肋筋⇔頭半棘筋と頸半棘筋)⇔帽状筋膜。
上図のように体の後ろ側につく筋肉です。
膝の屈曲の話に戻し、膝を屈曲させるにはハムストだけじゃなく、このSBL上の筋膜も利用しています。
ハムストの筋力を増すために、足底筋、腓腹筋、脊柱起立筋も働きます。
試しに、立位で片足立ちをするように踵をお尻につけてみてください。
一人でやるとわかりにくいですが、誰かに協力してもらい、踵をお尻につけないように負荷をかけてもらうとわかりやすくなります。
一人で行う場合は踵をスネの前に置き、負荷がかかるように膝を曲げながら同側の背中を触ると脊柱起立筋が硬くなるのがわかります。
コメント